赤ちゃんはまだ体温調節が未熟だったり大人よりも体温が高めなので熱を出しやすいといえます。
熱が出た時には、どのような点に注意したらいいのでしょうか。
目次
赤ちゃんの熱
赤ちゃんの体温は、36.5~37.5度までは平熱の範囲とされています。
大人でしたら37度近いと微熱で体調の悪さを感じますし、37度を超えると起きているのも辛いと感じるでしょう。
熱の原因としては感染症であることが多く細菌やウイルスと戦うための免疫反応により発熱します。
ただし、厚着のし過ぎや部屋が暑いなど環境によって熱が高くなることもあるので、まずは環境を見直してみることも必要です。
普段から抱っこなど体に触れているといつもより体温が高いかなと、少しの変化でも気づきやすくなります。
平熱は個人差がありますので、何度だから熱がある、というよりもいつもより高いかどうかを把握できることが大切です。
また、体温は1日のうちでも変化し、明け方が一番低く、起床後徐々に体温が上がっていき午後から夕方にかけてが高くなります。
時間帯によって平熱が異なりますので、朝起きた時、昼食の前、夕方、夜寝る前といった、時間ごとに平熱を計っておくと判断の基準になります。
お風呂はどうする?
入浴することは、皮膚を清潔にしたり、身体を温め血行を良くする、精神的な疲れをとるといった効果があります。
あかちゃんの新陳代謝はとても活発で、汗もかきやすいため汚れを落とす意味でも大切なことです。
そういった意味では、なるべくお風呂に入れてあげたいという気持ちになりますが、どのような点に気を付けたらいいのでしょうか。
入浴しても良い場合
・元気があり、食事や水分をとれている
・熱が37度程度で鼻水や咳が出ていても、機嫌が良い
入浴しない方がいい場合
・熱が高く体力を消耗している時
・熱がそれほど高くなくても入浴を嫌がる時
・咳や嘔吐がある
お風呂に入れない時には、体を拭いてあげたり、無理のない程度に、おしりをシャワーで洗ってあげると不快感が和らぐでしょう。
服はどうする?
体温調節機能が未発達な赤ちゃんは服を着すぎると熱がこもってしまい、熱が上がってしまいます。
熱があるとつい多めに着せてしまいがちですが、1枚減らしたり、薄着にしてあげるようにしましょう。
また、寝ている時にも、布団をかけ過ぎないように気を付けましょう。
ただし、熱が上がる前は、寒気がすることがありますのでそんな時には靴下をはかせてあげたり、1枚多く着せてあげるといいですね。
厚着をさせたり布団をしっかりとかけたり、「汗をたくさんかいた方が治りが早い」といった知識を持つ人もいるかもしれません。
しかし、病気での発熱に対しては、いくら汗をかいても病気そのものが治らないと熱は下がりません。
なので、赤ちゃんが快適に過ごせる服装にしてあげるようにしてください。
汗をかいたまま放っておくと今度は冷えてしまいますので、発汗がある場合にはこまめに着替えたり、汗を拭いてあげるようにしましょう。
どう看護すればいい?
子供の急な発熱は珍しいことではないので、慌てずにまずはしっかりと様子を見ましょう。
・こまめに水分補給をする
・熱の出始めは寒気がするので1枚多く、熱が上がったら1枚少なく着せてあげる
・食事は無理にあげなくても大丈夫
・首の周りやわきの下を冷やしてあげる
冷やしてあげる時に注意が必要なのは、おでこに貼って寝ている間にずれてしまい窒息してしまう事故があった貼るタイプの冷却ジェルシートです。
おでこに貼るのを嫌がる子供もいますので、無理におでこを冷やす必要はありませんので特に自分で取り払えない月齢の赤ちゃんには、使用しないようにしましょう。
病院を受診するか判断に迷うことがあると思いますが、下記のような状態であれば慌てずに様子を見て、次の日まで熱があれば通常の時間に診察を受けましょう。
・食事や水分がとれている
・熱があっても機嫌が良く、あやすと笑う
・しっかりと眠れている
・熱以外の症状がない
・活発に動く
また、下記のような場合には、救急外来を受診した方が良いでしょう。
・けいれんをしている場合
・水分がとれず、おしっこの回数が少ない
・機嫌が悪く、泣き止まない
・38度以上の熱が続いている
・呼びかけてもすぐに眠ってしまう
・呼吸が荒い、苦しそう
・嘔吐や下痢をしている
すぐに病院へ行かなくても大丈夫なケースも多々ありますが、少しでも気になる場合には、早めに受診すると安心です。
病院に行く際には、熱が出る前と出てからの様子を伝えられるようにしておき、服装は脱ぎ着がしやすいものを着せていくといいですね。
最後に
赤ちゃんの体調不良はとても心配なものです。発熱は子供にはよくある症状ですので熱が出た時はすぐに病院に行くべきか迷うこともあるでしょう。
服装の判断は、熱の高さよりも赤ちゃんの様子をよく見て、寒そうであれば多く着せて温めてあげ、暑そうであれば薄着にして冷やしてあげるようにしましょう。
厚着をさせて無理に汗を出すようなことは避け、赤ちゃんが快適に過ごせるよう、ケアしてあげましょう。