程度の違いはあるとしても、何らかのストレスを感じている人は多いのではないでしょうか。ストレスのことを正しく知って、問題が起こる前に対処できる方法を覚えておきましょう。
目次
ストレスとは?
ストレスというのは、外部からの刺激によって生じる緊張状態のことで、心や体に負担がかかっている状態を言います。
ストレス要因となるものには、下記ようなものがあります。
・心理的要因:不安、悩み事
・社会的要因:人間関係、仕事が多忙
・身体的要因:病気、睡眠不足
・環境的要因:騒音、天候
このような、日常の中で起こる色々な変化が刺激となりストレスの原因になるため、例えば進学や就職、結婚や出産などの大きな変化は喜ばしいことであってもストレスの原因になるのです。
ストレスにも良いストレスと悪いストレスがあり、適度なストレスは、何かを頑張るための原動力になるといった、自己成長へ役立つとされています。
対して悪いストレスは、追い詰められて苦しくなり、体調を崩したり落ち込んでしまうなど、心身に悪影響を及ぼすものです。
ストレスを感じながらもストレス要因を受け続けていると、さらに症状が悪化してしまうこともありますので、注意が必要です。
ストレスを感じやすい人
同じ環境であっても、それをストレスとあまり感じない人もいれば、ひどくストレスだと感じる人もいます。
多くは性格的なもので、感じ方の違いによって起こる場合があります。
いい人
周囲の人にとっては接しやすい人柄であっても、本人はストレスを抱えやすいのが「いい人」です。
本音を隠して愛想よく振る舞い、自分は二の次で我慢してしまうのがこのタイプで、自覚のないまま怒りや不安といった感情をため込んでしまいます。我慢強いため、限界までストレスを溜めてしまうので、ある日突然心のバランスが崩れてしまう危険性があります。
せっかち
せっかちなタイプは、時間に対する切迫感が強く、他人に対しても厳しくなりがちな面もあります。
いわゆる短気な性格で、競争心も強く貪欲であるため、人間関係で常に緊張した状態が続いており、漠然とした不安や焦りを感じていることが多くあります。真面目で仕事でも優秀な人に多いタイプで、ストレスを抱え込んでしまうケースが少なくありません。
心配性
周りの目が気になってしまい、自分の仕事ぶりや評価に対し過度に反応するあまり、ストレスが蓄積されていくタイプです。
人にどう思われるか、人がこうしているから自分もこうしなくては、といった自分自身がしたい考えとは異なることでも、周りの視線を気して行動を決めてしまうので、精神的に疲弊してしまいます。
ストレスを感じにくい人
ストレスを感じにくいということは、簡単に言えばストレスと感じやすい人とは反対の考えや行動をとっている人であるとも言えます。
気持ちの切り替えが早い
不愉快なことや嫌なことがあっても引きずらず気持ちをすぐに切り替えることができる人です。ありのまま、自分らしくいられ、他人のこともそのまま受け入れられるような人は、ストレスを感じにくいと言えます。
柔軟な考え方
こうでなければならない、という固定観念は、自分を苦しくさせてしまいます。
目標や理想は大切ですが、難しすぎる目標や高すぎる理想は過剰なストレスの元となるため、その目標に達しなくても「できなかった」ではなく「ここまでできた」という、プラスの考え方ができる人は、ストレスが溜まりにくいでしょう。
人に頼ることができる
頼ってばかりは望ましくありませんが、自分では難しい問題に直面した時にはすぐに人に頼ることができるというのは強みです。一人で溜め込んでしまうことがないので、適度にストレスを吐き出すことができます。
ストレスと向き合う
ストレスは特別なものではなく、日々の中で誰でも少なからず受けているものですから、ゼロにするというのは不可能であると言えます。
まったくストレスがないとやる気は出てこなくなってしまい、適度なストレスがあることで頑張れるのです。
もちろん、過度なストレスは心身のバランスを崩してしまいますから、そのコントロール方法が大切になってくるわけです。
そのためには、ストレスの原因となる事柄を、自分で把握することです。
・仕事量が多過ぎる
・仕事内容が自分には難しい
・人間関係が良くない
原因がわかることで、「気にするほどのことではない」と切り替えられたり、「このように考えることができる」と前向きに捉えられたり「誰かに相談してみよう」と解決に動いたり、ストレスをため込まないための行動がとれるきっかけになります。
すぐできるストレス発散方法
深呼吸をする
緊張した時に深呼吸をすることがあると思いますが、ストレスを感じている時も緊張状態にあります。深呼吸をすることによって気持ちが落ち着き、リラックスすることができます。また、ストレスを感じるとアドレナリンが放出されるためパニック状態になることを、深呼吸をするとアドレナリンを抑制することができるとも言われています。深呼吸をするときは、ゆっくりと深くすることがポイントです。
体を動かす
やはり、ストレスを溜め込んでしまう時には体もこわばっていることが多いです。運動をしている時はそのことに集中していますから、ストレスの原因を忘れられる、という良い面もあり、体を動かすことで落ち込んだ気分がリセットされます。
運動することで血流も良くなりストレスで乱れた自律神経を整えることにもつながります。激しい運動ではなく、軽めの運動やストレッチが効果的です。
ガムをかむ
気分転換になるだけでなく、噛むことでストレスを感じるホルモンの分泌が抑えられることが分かっています。好きな味で気分もリフレッシュでき、何より手軽にできる発散法です。
最後に
ストレスをゼロに無くすということはできませんが、上手に付き合って、上手に発散することで、普段よりも頑張れたり良い結果を出すことにもつながります。
ストレスを溜め込んでしまいがちな人は誰かを頼ったり、それがどうしてもできないという場合でも、一人でできる発散方法はありますので、自分に合った方法を色々試してみましょう。