お酒を飲むのは楽しいですが、飲み過ぎて次の日にとても辛い思いをした、という経験はあるのではないでしょうか。
吐き気や頭痛、体のだるさなど、「あんなに飲まなければよかった…」と後悔しても仕方がありません。少しでも早くこの辛さを軽減するにはどうしたらいいのでしょうか。
目次
どうして頭痛がするの?
体内に入ったアルコールは肝臓で分解され、「アセトアルデヒド」という物質に変わります。この、アセトアルデヒドは血管を拡張させる作用があるため、たくさんお酒を飲み過ぎてアセトアルデヒドが血液中に残ってしまうと頭痛が引き起こされてしまいます。
また、アルコールには「アデノシン」という物質が含まれていて、アセトアルデヒドと同様の作用があるため、頭痛や炎症の原因を作っています。
さらに、アルコールには利尿作用があり、体内の水分の多くが失われていきます。
アルコールばかりで水分を摂取しないと脱水状態となるため血液の流れが滞ります。
そうすると私たちの身体は血流不足を補おうと血管を拡張するので神経を刺激してしまい頭痛を引き起こします。
緩和する方法

最も簡単な方法は水分をたくさん摂って血液中のアセトアルデヒドを身体の外に出してしまうことです。
もちろん、脱水状態の解消にもなります。血管が拡張しているために神経を刺激し、頭痛が引き起こされているため、血管を収縮させる作用のある飲み物も効果的です。
カフェインの含まれる飲み物、例えばコーヒーは血管収縮作用や利尿作用もありますので、頭痛緩和には有効です。
ただし、カフェインの摂り過ぎは胃が荒れてしまったり、脱水状態を進めてしまうこともあるので、飲み過ぎに注意しましょう。
また、肝臓はアルコールの分解や解毒を行う際に、体内の糖分を消費しますので、大量のアルコールを分解する場合には低血糖になりがりです。スポーツドリンクは糖分も含まれ、脱水にも効果的ですのでおすすめです。
二日酔いの対策
今日はお酒を飲むということがわかっている場合には、あらかじめ飲む前に二日酔い対策をしておくといいですね。
二日酔いになる原因の一つとして肝臓の処理が追い付かないことがありますので、肝機能を高めておくことができる薬やサプリメントの服用はいかがでしょうか。
コンビニでも手に入るサプリやドリンクでは、ウコンやヘパリーゼといった生薬や肝臓エキスなどが配合されたものが肝臓の働きを高めるのに有効です。
また、飲んでいる最中に注意する点としては、お酒ばかりを飲まないこと、です。
よく、何も食べずにお酒だけ飲んでいると酔いやすい、といった話しを聞いたことがあると思いますが、そうすることで血液中のアルコール濃度が急激に高くなってしまうためで、酔いやすいだけでなく、二日酔いの原因にもなります。
食事をしながら飲むようにすると、そのようなことも防げますし、アルコールの分解に必要な栄養素を摂取することができます。
食事やおつまみには高タンパク質のものがおすすめで、おつまみの定番である枝豆やチーズ、卵料理や豆腐料理などを食べながらお酒を楽しみましょう。
また、適度に水分を摂りながら飲むことも、脱水状態にならないために大切ですので、アルコールの入っていないお水やウーロン茶等を間に入れるようにしましょう。
二日酔いにNGなこと

聞いたことがある方法や、普段やっている方法でも、実はNGなことがあります。方法を間違えると悪化してしまうこともありますので、注意してくださいね。
迎え酒
二日酔いのところへ、さらにお酒を飲むことで気分がすっきりするような気がする、というだけで本当にすっきりするわけではありません。
アルコールで一時的にマヒさせているだけなので、根本的な解決にはならないばかりか、肝臓には負担をかけている状態です。
お風呂やサウナ
熱いお風呂やサウナに入って思い切り汗をかくと、アルコールが排出されるようですっきり、というのもNGです。
二日酔いの原因の一つに脱水状態がありますが、汗をかくと脱水症状が進んでしまい、水分補給をしなくてはならないところの逆をしてしまっているので実はとても危険です。水分補給をしっかりしながら、ぬるめのお湯に入るのは、代謝を促すので良いとされています。
鎮痛剤を飲む
二日酔いで頭痛が辛いので頭痛薬を飲んで楽になろう、というのも安易にはしない方がいいでしょう。
アルコールで胃が荒れている可能性があるので、頭痛は和らいでも胃をさらに荒らしてしまう可能性があります。鎮痛剤を飲む前に、水分補給などできることからしてみましょう。
二日酔いを早く治す方法
水分補給
まずは水分補給が大切です。できれば1リットル、最低500mlを飲むようにしましょう。その際、水やお茶、スポーツドリンクなどだけでなく、みそ汁やスープといったものも摂るようにすると、より効果的です。
しじみのみそ汁が二日酔いに効く、とよく言われますが、しじみに含まれる成分であるオルニチンが、アセトアルデヒドの分解を助けるとされています。
食事
また、ヨーグルトやアミノ酸飲料、食欲があればタンパク質を摂りましょう。
これらは肝臓の働きを高めてくれる効果があるので、二日酔いをより早く回復が期待できます。
休息
二日酔いということは、体がダメージを受けていることに他なりません。できるだけゆっくりと体をやすめることが、回復につながります。
最後に

楽しくてついいつもより飲み過ぎてしまったり、体調によっては普段平気な量でも二日酔いになってしまったり、気を付けていても二日酔いになってしまうことはあるでしょう。
自分の適量や体調を見極めて、楽しく飲めればいいですが、それでも飲み過ぎてしまった時には、ここに挙げました方法で対処していただければと思います。